五島勉『ノストラダムスの大予言』本当に怖かった……

昭和40年代後半に子ども期を過ごした人なら誰しもが戦慄したであろう名著、いや迷著。

10月に学研「ムー」40周年展を見に行ったところ、当時のあれやこれやがなんとも懐かしくなったので今になって再読してみたのだが、グルっと一周回ってなんともおもしろい。なにがって、書きっぷりがとにかくもうノリノリ(笑)。

1973年初版、当時6歳か。流行ったのはたしか小五ぐらいだったから、少しタイムラグがあったのかな。

どこまでが事実でどこからが主観かわからんぐらいにノリノリ。この勢いで書きまくられ、断定しまくられたら、検証など知らない当時の子どもはイチコロ(笑)だろう。なにせ、ノストラダムスの予言は外れることがない!のだ。

背景にはクルマ社会による大気汚染や光化学スモッグ、公害や環境汚染、人口爆発、軍拡競争など、加速する文明に対する危惧があって、こうした終末論が受け入れられやすくなってたのではないか。

たしかこのあとに2、3ぐらいまで出て、「惑星直列=グランドクロス」とかあらたなキーワードが追加されていったのだった。さらに『ファティマ第三の予言』なども読んだなあ。今思うと自分のオカルト好きはここが出発点だったのではと思う。

どうでもいいが、119ページの

「ノスさんまちがったんじゃないか」という気もする。

には思わず笑った。ノスさんって……。