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2006/03/01 / Rocketman3

チャールズ・ブコウスキー 「パルプ」

<お蔵だし>

新潮社
Charles Bukowski, 柴田元幸 訳

 

ストーリーはなんだかもうムチャクチャなんだが、会話のやり取りやビーレンの一人称独り言がいい。鴨川つばめの『ドラネコロック』を思い出させる。

 

『と、サイレンが聞こえた。サイレンが聞こえなくなったらおしまいだ。聞こえないときは、あんたのために来ているのだ。』(154ページ)

 

なんて最高にクール。その他にもかっこいいセリフが満載。セリフといえばビーレンのしゃべり方で粋がっていたり凄んでいたりしている中で急に「~なの?」みたいな間の抜けた語尾になるのが愉快。

だがそんな中で、三人の女房と別れたビーレンが

 

『そのなれの果てが、いまの俺だ。じっと座って雨音を聞いている。ここで俺が死んでも、世界じゅう誰ひとり、一滴の涙も流さないだろう。べつに流してほしいわけじゃない。でも不思議だ。人間、どこまで独りぼっちになれるのか?』

 

などとつぶやくのが印象的でもある。

ただしラストがなんだかあまりにもあっけない。三流「パルプ」小説のスタイルをとっているのであれば、むしろワザとこうしたのかもしれないが…。ラストがグッと決まれば言うことなかったのに。ちょっと残念。 20030223

 

 

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