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2005/09/07 / Rocketman3

ウィリアム・サローヤン 「パパ・ユーア クレイジー」

 

売れない作家のパパと、誕生日にその職業ごとプレゼントされた僕の一風変わったひと夏の物語。

というとよくある話のように見えますが、すべてが「最高」です。父親が「僕」に繰り返し語りかけるのは「お前は世界をどう認識するか」ということです。そしてすべてが詩情豊かに、しかし決してセンチメンタルにならずに語られていきます。小説というよりは詩に近いかも。 各章題が並べられた目次を見るだけで、その美しさにため息が出ます。

伊丹十三の訳も、日本語としてはおかしいかもしれませんが、「僕」と「世界」の関係をくっきりと描き出していて、この小説にはぴったりだと思います。

しっとりとした雨に包まれる浜辺でのラストシーンも胸にしみ入ります。薄い文庫本できっとすぐに読み終わってしまうと思いますが、その中には何度読んでも味わい尽くせないような素晴らしい「世界」があります。

たぶん僕の中ではこれから先もずっと満点であり続ける作品だと思います。

 

 

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