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2005/03/09 / Rocketman3

関川夏央 「名探偵に名前はいらない」

「名探偵」に名前はいらない (講談社文庫)

★★★★(5点満点中)
オーソドックスなハードボイルドだが4篇ともよかった。

探偵は腹が出ようが仕事がなかろうがヤクザににらまれようがダンディズムを持ち続けようとする。そのダンディズムはチャンドラーのそれとは異なり、少し疲れた中年が入っていて美女には弱い。それでも名探偵にはダンディズムが必要なのだ。たとえ名前は必要なくとも。

文章のレトリックも心地よいし、2話目のリスボンという舞台設定にもやられた。仕事を依頼する老人はなんといっても藤村俊二だな。1、4話の事件が解決するようなしないような、放り投げるような結末もいい。またヤクザの黒崎、そして3話の大坪のふたりと探偵との独特の距離感を保った絡み方がなんともいえず心地よくかっこいい。

ときどき思い出したように読むと、その度にほろ苦さややるせない哀しみを噛み締められそうな作品。

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